PRODUCT STORY | F/4
「鞄を持たずに、ポケットに小さく収めたい」
プロ野球・中日ドラゴンズ
祖父江大輔投手からの要望が、この財布の始まりでした。
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01|きっかけ
遠征や移動が多いアスリートにとって、
持ち物はできるだけ軽く、小さく、邪魔にならないことが重要でした。
2021年にオーダーメイドバッグを納品させていただいた際にポロッと口にされた一言
「カードが数枚入ればいい。現金が必要なときにお札も収納したい
コインは必要ない。ポケットに収まる、限界まで小さな財布がほしい。
引退後にバイクに乗ったときにもバッグなしで走りに行けるような...」
その声から設計がスタートしました。

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02|処方(設計意図)
カードサイズに合わせた、ギリギリの寸法。
縫い代を少なくし、パーツも極力減らす為に、
マチを取り付けず収容量を増やしながら小ささをキープする
袋縫いの構造を採用
そして独自デザインでマネークリップ金具を内蔵し、
お札を“四つ折りで収納する” という新しい発想に辿りつきました。
本体は蓋をかぶせる設計により、カードの落下を防止。
束で収納するのでカードは10枚前後まで収納可能となりました。
(カードを入れない場合はコインケースとしても使える柔軟性を持ちます。)
必要な要素だけを残し、余分を削ぎ落としたミニマルな処方です。

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03|Prototype(試作過程)
試作を繰り返すこと数十個
心地の良い握りやすさ、蓋を閉じた時のライン、美しく収まる厚み。
数ミリ単位で調整を重ね、妥協なく輪郭を仕上げました。
使用する素材のクセを少しずつ感じ取り
使用感と見た目の美しさを求めてレザーの厚み、芯材、ボタンの位置
中身を入れた想定の蓋のアーチなど細かな調整が続きました。
そしてオーダーメイドでの制作が完成
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04|昇華|syoho の視点
この構造をベースに、
syoho の解釈でさらにアップデートを加えました。
自身でも使用し改善点の模索を開始
性別や手の大きさを問わず扱えるよう寸法を調整し、
レザーもsyohoらしい落ち着きのあるバランスへ
現代の軽やかな生活に寄り添う、ユニバーサルな設計へ昇華。

本体には薄く漉いた柔らかなイタリアンシュリンクレザーを両面に貼り合わせし
中間には不織布にゴム等を含浸した芯材を入れ補強
デザインは中立的で、どんな装いにも馴染む佇まいに。
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05|Finish(完成と未来)
オーダー制作から3年以上経過し
ようやくsyohoとしてのF/4が完成。
ポケットに収納してもかさばらない。
軽く出かける時の、最小のパートナー。
個人的には海外出張時の相性が良く
使い慣れていないお札の整理がとてもし易く
邪魔にならない。

取り出すたびに「何その財布?」と聞かれる、
独自構造が生む存在感。
オールマイティーは求めない
デザインを損ねる小ささアピールも必要ない。
必要十分であることを、美しいと感じるための財布。
F/4

